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2006年8月24日 (木曜日)

青磁の美 ~秘色の探求

 出光美術館の「青磁の美 -秘色の探求」を見てきました。

 そとは、一時期のあの焦げ付くような暑さはなかったものの、あいもかわらぬ高温多湿の世界。

 一方、館内は しっかりと効いた空調による空気の冷たさと、青磁特有の陶器の肌が目にも涼しくて、夏ならではの企画とうれしくなってしまいました。

 「中国では・・・・金はもちろん貴重品でしたが、それ以上に"玉"を至高のものとする独特の美意識が存在します。・・・・青磁が"秘色"と表現される深みのある釉色を理想とし、最も中国人の琴線にふれるものであったからであるということができます。そして独特の釉色の原点は玉にあり、その色沢の再現こそが2000年の青磁焼造のエネルギー源であったのしょう。」(抜粋 長谷部楽爾氏の論考「青磁と中国陶磁史」より 出光美術館図録「青磁と美~秘色の探求」2006)

 この館内にも掲示された一文です。目からうろこ、中国青磁の美しさと由来を知ることができました。

 今回は、シルクロードによって青磁の技術のみが運ばれ、再現されたエジプトの青磁の破片も展示されていたのですが、その価値観までは伝わってなかったことがわかる「ベタな」陶器の肌の色でした。

 展示されていた初期の青磁の色は 青緑ではなく「茶」のものもあって、それがもとの色なのか 酸化してそのような色になったのか・・・・・焼き物に関してド素人な茶丸は、その辺の疑問がのこったままになっています。

 誰か教えてくれ~

 お土産に 今回の図録と展示品の絵葉書、青磁の竜の形の箸置き、引合を購入。残念ながら、青磁といっても館内で見た中国青磁の色はそこにはなかったのですが、模様がきれいだったので気に入っています。

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コメント

素人ながら。
陶磁器の茶色は、もともとそうだったようですね。灰釉は、木灰、藁灰、長石などを調合して得られる釉薬です。青磁は灰釉の延長線上にあり、青味を帯びた灰釉を施した磁器質のやきものです。青色は灰にわずかに含まれる酸化鉄が、還元炎により焼成され発色したもの。
還元炎とは窯焚きのとき、空気の流入を制限して不完全燃焼させた際の生じる炭素を含んだ炎のことで、これにより、釉に含まれる酸化金属を還元させ、金属本来の色彩に発色させます。
灰釉陶磁器を中国では「原始青磁」と呼んでいるようです。

投稿: 自由なランナー | 2006年8月24日 (木曜日) 午後 09時24分

自由ランナー様

 コメントありがとうございます。

 そうですかあ。もともとあの色なんですね。
 青磁という言葉に「青」という観念からはなれずに、戸惑っていました。

 日本にも伝わった青磁ですが 玉の「青」よりも「茶」のほうが、ある意味では茶道の侘びさびの考えにあって浸透したのかもしれませんね。

投稿: 茶丸 | 2006年8月25日 (金曜日) 午後 08時43分

秘色を検索していてたどり着きました。
私見に過ぎませんが・・・。
ご指摘のように青磁は青緑だけでなく、さまざまな色調があり、むしろ翠と言ったほうが近いものもあります。
青磁の発生は色だけでも玉器を復元する工夫でした。つまり本来は玉(ぎょく)の色こそ秘色であり、さらに伝わるうちに、玉の色をコピーした焼き物である青磁の色まで秘色と呼ばれるようになったのではないでしょうか?
先刻ご承知でしょうが、玉には翡翠のほか青いもの、白いもの、褐色のものとさまざまです。
中国の陶工が見ることを許された玉を手本にしながらその色を復元しようとしたら、それこそさまざまな色が写し取られた・・・。
そうして作り出された焼き物が青磁の名前でくくられて総称されたので、幸田露伴らの文学者から現代の研究者まで、隔靴掻痒というか、誤解も生まれたと想像します。
中国で古代の玉の本物が身近に使うことができなくなって本物の色がわからなくなったのが原因の第一。ブランド品として渡ってきた青磁を同じ頃わたってきた「秘色」という言葉と重ねたため、さらになぞめき、お手本の玉の色よりもむしろさまざまな色合いの青磁の色を呼ぶようになったのが日本の国内事情と思います。
要は玉の色がいろいろだから秘色もいろいろ、あたりが正解なのかなぁと・・・。

投稿: 翠 | 2010年10月 2日 (土曜日) 午前 07時47分

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 中国陶磁器の魅力の奥深さを感じる展覧会が出光美術館の「青磁の美」展です。中国の陶磁器というと、ヨーロッパ、日本に大きな影響を与えた青花磁器や五彩に目がいっていて、青磁にはあまり注目していませんでした。この企画展では西周から明の時代までの様々な青磁を展示しています。いろいろなデザイン、文様、色の器が並び、壮観です。    青磁としてはいちばん古い時代、越州窯で焼成された「灰釉印文双耳壺」(西周〜春秋時代)は、殷の時代に誕生した灰釉(かいゆう)という技法で施釉された器。青というより薄い茶色に近い... [続きを読む]

受信: 2006年8月24日 (木曜日) 午前 05時53分

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